中学校の教科書と先生

 教科書って、凄いなあ。日本も凄いし韓国もさらに凄い。それに先生も。

 カリーさんのこのエントリより知ったわけだが。先生組合の、というか日教組の視点が凄まじい。古代文明は奴隷社会か。進歩史観っていうんですか、炸裂しておりますな。ハン。韓国は韓国で飛ばしてるし。任那の存在が記されていないに止まらず、

まずは元寇についてですが、韓国の教科書では「元に協力を強制され」たそうです。高麗史によると朝鮮の王子が東征を進めた、ということになってるんですが。元宗十三年三月の記述です。
とか。アイヤー。どなたもこなたも歴史を編纂しているのではなくプロパガンダ資料を創っている気概がひしひしと伝わって、私の心はもう。不比等を批判すんじゃねえぞてめえら。

 さて詳しくは上記エントリを見ていただくとして、コメント欄に私の興味を引く記述が。

それに今思えば、小学生のテストって、業者(?)が教科書に準拠して作っている、学校が購入したものだったと思うのですが、

京都の学校はコピーだったような…(笑)。
先生に配られた見本をコピーしていたのか?
Posted by 月下 at 2005年02月20日 00:59

 コピーはいけませぬな、コピーは安易すぎる。ちゃあんと書写しないと。

 10年ほど前、大阪で中学生に対して塾講をやっていたことがあったわけさ。その塾では地区トップ校を目指すようなのは少なく、むしろ普段の勉強の補修にきている生徒が大半で。当然定期テスト対策が塾をアピールするチャンスとしては大きい。とはいえバイトの身としては時給を下げるほど力を割きたくない。試行錯誤の末、その生徒が通っている中学の過去問および、教師用指導書に載っている例題をコピペしたプリントを配布してみた。

 これが大成功。とくに指導書の例題は大当たり。生徒に感謝されまくりで定期テストごとに催促される体たらく。なあんだ、先生もこれを元に、つーかほとんど全部コピペで問題を作ってましたか。塾講やらなけりゃ知らんかったですよ。ええ、そうあってもらわんと塾も大変なので喜ばしい限りなわけですが。下手にオリジナル作られて謎な問題解かされるよりも遥かに有意義でございます。

 リアル厨房の頃は気付きませんでしたが、わら半紙に例題を書き写すのは大変だったでしょうね、採点の苦労ともども、心中をお察しします(棒読み)。

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テクノロジーの進歩で露になる不手際

 今まで極一部の人間しか知り得無いが故に看過されてきた管理体制のミスを、対応に苦慮しているなどとあたかも自分達に非は無いかのように言い訳しちゃあいかんぜよ。

問題流出・誤り指摘…ネットの影響強まる入試(読売)

 出題内容が流出するトラブルのほか、書き込みの指摘で出題ミスも判明。試験担当者もチェックを余儀なくされるなど、円滑で公正な試験実施には、もはや無視できない存在になってきている。
 よろずミスは起きるもの。それを監視し、検出できなかったというチェックの甘さが問題だろうが。今後対応されるということでしたら、期待しましょ。
 早々と試験を終えた受験生が書き込んだとみられるが、流出後に面接に臨んだ受験生は、出題内容を事前に知り得たことになる。流出はその後、同じ日に行われた準2級と3級でも確認された。
 英検ね。これも午前と午後の問題が一緒だから起きた問題じゃないか。いったい誰のせいだと考えているんだか。出題側が受験者のことを考えていないのが伺われる意見だな。そういえばセンター試験にもそんなことがあったな。
 初日の英語の試験が始まる8時間以上も前、「2ちゃんねる」に「マイネムイズケヴィン」との書き込みがあり、試験では実際に「ケヴィン」を主人公とする長文問題が出題された。翌日の国語でも事前に出題内容を示唆する書き込みが見つかり、センター側は「偶然としか言いようがない」と流出を否定しながらも、警察に対応を相談する事態に発展した。
 ふーん。偶然ですかそうですか。ここまで白紙に否定されるということは、やんごとなき立場の関係者が漏らした、と読む私は陰謀論者ですか。
 センター試験の出題を巡って、例年、様々な書き込みがあるため、センターでは「書き込み内容はよくチェックしている」(浅野摂郎副所長)という。今回も、問題の作題委員が試験終了後に掲示板を検索中、書き込みを発見し、事実が発覚した。見つけた作題委員さえ「まさか」と思うほどの衝撃情報だった。
 2chの書き込み内容をチェックしている暇があるんだったら自分以外の作題委員の問題がどっかからコピって無いかチェックする方が問題を未然に防げると思うんだが如何か。
 私大入試でも、「監督者が試験中にメールをしていた」といった書き込みがされるなど、入試担当者らは神経をとがらせている。ある私大関係者は「情報ツールは進化も早く、さらにどんなトラブルが起きるか予想もつかない」と話す。
 ハァ? 監督者のミスじゃん。暇でだるいのは重々理解するけどさ。大学職員でなくて先生方がやられることで、多くは手当がつくわけじゃないですし。職員はもっと働け。
 インターネットの問題などに詳しい立山紘毅・山口大教授(情報法)は「韓国では携帯電話を使った集団カンニングも起きており、本気で問題流出を防ぐには、試験時間中は受験生全員を拘束し、会場では携帯電話を取り上げるなどの荒療治しかないだろう。ただ、教育現場でそこまですべきかどうか。ネット時代の試験の在り方について、議論を深める必要がある」と指摘している。
 コラ。韓国のカンニングと一緒にすんじゃねぇ。あっちはリスクを背負って監督官の目をかいくぐる受験者のやらかした犯罪。こっちのは試験出題側の受験者を舐めきった態度が問題とされているんだよ。何が議論を深めるだ。話をすり変えて満足してんじゃない。それでは先生も監督する側からの意見だと受けとられてしまいますよ。

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子供を私立中学に進学させる公立中教師

 普通なんだってね。*大 手 小 町*(via 我楽多blog)。しかし笑えた。

 公立の内情をよく理解していれば、無理してもお受験させたくなる気持ちもねえ。

 自己言及の話は厄介だから。理想論に立脚した自分と現実に則した自分の乖離もよくあるしさ。それはそうと当該トピのコメントが親の視点/世間の視点ばかりというのはどうよ。

 ちなみに私は公立中学校を経て、私立高校へ進学した。総じて言えば、私立の生徒の方が世間ずれしている。親からのインプリンティングが強いというか、いい塩梅に親の劣化コピーになっている奴が多いというか。あらぬ方向への突き抜け加減は私立の奴の方が多い希ガス。

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あかんやろ、これは。

 と思えるサイトをご紹介。

その名は、ペガサス ホームページ

 佐賀大学理工学部教授、豊島 耕一氏の個人ページとのことだが、重大な問題が含まれていると私は考える。リンクを踏んで頂ければお分かりのように、氏のフラワーな理念が全開で示される、ある意味清々しいサイトである。それもあれだと思うが、そこは個人の自由。では、何が問題か。

 独立行政法人のac.jpアドレス下にそんな趣味のもん作るんじゃねえ。税金を何に使いやがってますか。しかもだな、「佐賀大学物理科学科の構成」っていう公式ページからの直リンクがそこか。全然個人ではないのだがどういうことっすか。

 普通親ページからリンクを踏むときは講座紹介とか、研究内容を見たくて踏むと思うんだが、ここはどうか。いきなり反核改憲阻止の文字が目に入り、思わず微笑みがこぼれてしまいますた。論文リストはスクロールした最後近くに別のリンクでご紹介。しかも2002年以降更新されておりません。何が過労死を告発するだ、本業しとらんやつに過労死もへったくれもあるかい。

 ミラーサイトをお持ちなんだから、そっちのみですればいいのに、一目に触れるのを期待して逸脱した行為をするなバカ。こんなのを野ざらしにしておく大学は本当に危機だなヲイ。

 キレる子供よりこういう大人をどうにかしろ。

 あ、ブログも始められたそうなのでそちらも御愛顧願います〜

 いきなりmidnightpax氏を擁護するというステキ行為に私はもう。

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理系と文系の仕分けで盛り上がること

 ナンセンス。故に我、茶々を入れる。

 あのだな、程度の問題だよ、各職種と職分に応じた。

 ウィザードリィでいうところの普通職だとそんなにパラメータが要らなくて、上級職だとそれぞれのパラメータが高く無いと成れないという。あ、タイミング的にはDQのクラスチェンジの方が良かったか。

 で、現実は上級職にあるにも関わらず、パラメータの足りない輩がごろごろしているところにある訳で。ファイターが君主を名乗るんじゃねえ。理系と文系と仕分けるのはそれを増長させとるんじゃあ、と思うわけだ。

 /.jpで関連のトピが上がっとるんで、そこを見るとまた趣深いものが。

 どうですかね、理系白書ブログ的には。

 さらに云うと、理系/文系と仕分けることを思考停止(或は不勉強に基づく無知)のエクスキューズにしている雰囲気が感じられて不愉快なわけだが。その口で異文化交流を語るでない。

 ちなみにフランスでは(げ、出羽の守)基本のキに数学があるが、あれはscienctificな思考を培うのには有効だろうな。それに基づき専門知識を身に付けることになるので、分野が異なっても、意志の疎通がはかりやすいと思う。

 学問分野は輸入の際(特に明治期)に面白いバイアスをかけて行われたので、海外の構成と比較するといろいろ見えてくるものがあるですよ。〜博士は概ねPh. D(Doctor of Philosophy)に帰属するんだが、さて。


 私の好きな言葉に、このようなものがある(出典失念)。

我々は全て、ひとつのことに対する
関心からはじまったのです。
 誰しも頭は一つの筈なんだが。

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サイエンス・リテラシ

 とっつきがいい、ということは結構大事だと思う。

 天動説に関するエントリその2その1もあるよ)へのトラックバックを頂いて見に逝った時にも感じたことだが。

 こうしてブログを書いているが、今の更新頻度を保てるのも更新しやすいUI(ユーザインターフェイス)に支えられている。また、私はかれこれ10年来のマカーであるが、気にいっているのは目的達成(写真のレタッチとか文章書くとか)の際に襲いかかるハードルが少ないからである。無論最近ではMS系も熟れて来ており、差はあまり感じなくなってはいるが、使い慣れてるからね。

 さて、サイエンス。よくわかりたい人はかなりの数だと思うのだが、何分取っ付きが良く無いものが多い。特に最先端、悪過ぎ。私もそうしたニュース記事を各新聞社のサイトで見ることが多くなったが、時おり目から汗が出て止まらなくなりそうな記事に出会う。四大誌で言えば、産経は科学コーナーが無いので論外として、厳しいのは読売とか読売とか読売とか。英文記事のほぼ直訳に近い記事だったり、わざと分かりにくく書いてるのかと思わせる記事だったり。朝日毎日は比較的いい。政治、経済は素晴らしく香ばしいのに何故だ。特に毎日は理系白書のコーナーをつくったりしていて、意気込みは感じられる。脇の甘いところはあるが。

 ただ、それだけでは物足りない時もある。ライフサイエンス分野に限ると、英語記事ならPubMedと言うフリー文献検索サイトで、最低アブストラクトは閲覧できるのだが、やはり英語だと手こずる人は少なく無いだろう。私も分野が異なれば正直無理。気合いの無い俺にわかるかバーカ。日本語なら少しはましになる。また、有料のものには良質なのもあるが、趣味としては値が張るものが多い。そこで無料のサービスに絞り込みたい。
 私のお勧めはScience誌とNature誌の日本語アブストラクトだ。前者はリコーのボランティア?によるもので、後者はNature誌の販促の一環でアブストラクトのみを無料で提供(但しメアド等の登録が必要)している。見ていて謎な言葉がでてきたら、ぐーぐる先生に聞きたまえ。引っかからない時はしばらく寝かせてもう一度。

 医学系ならば、New England Journal of Medicine等もある。またはてなで類似の質問もされていた。参考までに。

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ジャック・デリダ氏が亡くなったらしい

 むなぐるまさん経由で知った。合掌。著作を読んだことは無いんだけど、脱構築という概念は頭に残っている。理解が正しいかどうかはさておいて。

 上記ブログで、氏は

20世紀の哲学を論じる上で欠かせない数少ない人物だとは思う。

 と書かれていがその通りだと思う。感覚的なことを言えば、各分野の20世紀の人物の往生する波に入っているのかもしれない。まあ、74だから寿命と言えなくも無いが。私のありように関連のある人物で言うと、DNAの構造を解明し、分子生物学の扉を開いた人間の一人であるクリックも先日亡くなっている。

 逆の視点から見ると、20世紀の知を冷静に俯瞰し、総括することが可能になり始めたように感じてしまう。それは21世紀の知をくみ上げていけ、との指示に繋がるわけだが。

 ドゥルーズ=ガタリのリゾームの概念を自分の中で捉え直して、そこから20世紀の書物を自分なりに読み直して行こうかな、と思っていた矢先なのでつい感傷的になってしまう。

 10/12追記:リゾームのAmazonへのリンクを張ったところ、新装版になってたようだ。旧版で読んだ私としては違いが知りたい。
 ですので、もしご存じの方がいらしたら、コメントを書いて頂ければ、と思います。

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