ぐーぐる先生の手を借りてニュースを読んでみる
いつも通りのテな訳だが。お題はこれ。
環境ホルモン:環境省、67物質のリスト廃止 環境NGOは反発(毎日)
環境省は雄の生殖器官を雌化させるなど、環境ホルモン(内分泌かく乱物質)作用が疑われる物質の評価方法を来年度から見直すことを決めた。「疑いあり」として98年に作成した67物質のリストは廃止し、新たに設置する第三者機関に評価すべき物質を年に数種類ずつ選定してもらう。これまでの動物実験で、ほ乳類への影響が確認されなかったことを踏まえた措置だが、環境NGO(非政府組織)からは「調査体制が後退する」などの批判が上がっている。【河内敏康】さんざっぱら脅しまくってきた環境ホルモン、人間にはどうも大して影響無さそうだよという話。しかーし、諸事情によって批判の炎は高らかに燃え上がる。そこいらを各ポジションの方のコメンツから抽出してみよう。私は誰も知り得ない一次情報なんぞ持っているわけ無いので、ぐーぐる先生にお伺いをたて、頂けたお答えの範囲から推論する。
環境ホルモン学会の井口泰泉副会長は「生物の種類によって化学物質に対する感受性が異なるようだ。生態系への影響は無視できないが、リストアップした物質が人間に健康被害を与える可能性は低くなった」と話す。井口泰泉先生はこんな研究をされている方のよう。環境ホルモンネタで大分業績を積まれたようで何より。
このため同省は、リストを廃止し、最新の情報に基づいて調査すべき物質を選定し直すことにした。日本化学工業協会の岩本公宏・エンドクリンワーキンググループ主査は「67物質の多くは疑いが晴れた」と、リストの廃止を歓迎する。岩本公宏さん。三井化学の方のようです。商売的には災難でしたな。疑いが晴れてばんばん逝っちゃってください。
で、批判の声。
動物実験では対象物質を1種類ずつ調べる。他の物質の影響を排除するためだが、生物は常に複数の化学物質にさらされている。世界自然保護基金(WWF)ジャパンの化学物質担当、村田幸雄さんは「複合汚染についての研究も進めるべきだ」と提言する。分かるけど、それ現実的に無理。パラメータ大杉、長期的影響の検定が限りなく難しい。ごめんよ。ちなみにこんな人。獣医さん。
残り二人はかなり香ばしいので力入れて解説。
その1、中下裕子弁護士。
しかし、リストの存続を求める声も根強い。ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議の事務局長を務める中下裕子弁護士は「リストは化学物質の削減に効果があった。廃止は、環境ホルモンに対する国民の関心を低下させる。ラットで影響がないから人間にも影響しないとは言い切れない」と懸念する。まずは強調部のために、未読の方は詭弁のガイドラインを読んでおいた方がいい。この方は、こんな分野を手掛けてまっせ。
従軍慰安婦、女性の賃金差別、環境ホルモン問題などちなみに、ダイオキシンはあんだけ脅されているにも関わらず、死者は零人のまま好評疾走し、只今も記録更新中であることを記しておく。
その2、浦野紘平教授。
環境省は、議論の透明性を確保するため、第三者機関が対象物質を選定する過程を公開する方針だ。横浜国立大の浦野紘平教授(環境安全化学)は「環境ホルモンは生態系全体にとっての問題だが、研究は始まったばかりだ。人間への影響にも未知の部分が多い。研究を重ね、成果を公開する必要がある」と話す。こんな研究をされてます。アレー、上の井口先生が賛成なのに、変なの。
さて、お答えしよう。この先生の所は、COEプログラムに入っている。これは、研究の拠点として、結構なお金を国から支給されているわけだ。当然評価があるんだが、この前の中間評価でちと厳しいことをいわれたわけさ。確かに業績が微妙な感じではある。金を減らされたり、打ち切られたりしないためにも、重要さをアッピールしておかないと逝けないと。ご立派なHPも立ち上げられていることですし。
いやあ、みなさん、それぞれの立場の事情があって大変ですな。私はその渦中にいなくて何よりでございます。居たらこんなエントリは上げれん。
The comments to this entry are closed.
Comments