[書評以前]『投資情報のカラクリ』
大人の事情で増刷時には内容が若干変わるということで買って来た。噂通りステキな臭い付き。
内容に入る前に。
私は以前競馬をやっていたのだが(現在休止中)、予想屋の存在が興味深いものだった。誰でも感じることだと思うが、確実に儲かるのなら、自分で買うだろうと。概ね確実ではないと云うことだが、仮に必勝のセオリーをその予想屋が持っていたとして、それを全て教えることは有り得ない。ギャンブルや投資は、当たりに放り込む奴が増えると自分の配当が下がるものだから。
だから信用できる予想屋がいるとしたら、自分が実際に儲けている上、そのセオリーと云うかノウハウと云うかを概略(若しくは部分)しか話さない人間だ。
で、この本。結論から言えばそういう意味で信用できる。まえがきとあとがきで概略の概略を述べ、本編で具体例をあげつらう。恐らくこれは基本のキ、なのだろう。後は我々次第ということか。Blogに親しんでいるものなら文体も慣れており、吹き出すこともしばしば。実際買う前に立ち読みしていて何度か吹いたわさ。
具体的な内容は読んで頂くとして、グラフとそのコメントも秀逸。お陰で余白が多くスカスカだと言う声もあるが、さっさと読めるので良い。休日に読めば一日で読み終わるだろう。前述の理由により電車内で読むのはお薦めしない。ビールを飲みながらも悪くは無いが、同じく前述の理由により交互に行うことを薦める。ビール以外の酒を飲みながら読むことは大日本ビール党準党員である私には推奨できない。
この本やBlogを眺めていて感じることがある。うまく云えないが隊長は闇を見てしまった人だろうなと。それは恐らく望んだわけではなく、才気故に視えてしまったのだろうが。その時折見せる透き通った眼差しにそう思う。故にこんな言葉も出るのだろう。
こんなくだらない人生でも、やはり世間はたまに面白い。あんたは高杉晋作か。泣きかけたぞホントに。こちとら最近目から汗が出やすくなっているんだから。
仕事をすること、人生を楽しむこと、つまり生きていくことそのものに意義がある。
まえがきより
最後に阿呆なことを吠えて締めよう。
隊長よ、21世紀のケインズになってくれと。資質は備えているはずだ。
ケインズはこの程度しか知らないんだけどね。
追記:9/21、メモの方にバイオベンチャー関連でなぜダメなのかの理由を少し。気が向けば御覧下さいな。
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